レースの展開
ロードレースには何種類かの典型的な展開がある。
スタート直後のアタック
マスドスタートのレースではスタート直後から何度もアタックがかかる。アタックは一人の選手が集団から飛び出して独走し、それに数名の選手が食い下がるという形が多い。大半のアタックは集団に捕捉されて失敗する。
逃げ集団とメイン集団の形成
スタート直後のアタック合戦を制して集団から抜け出した選手たちが逃げ集団を形成する。逃げ集団に参加するのは多くの場合、エース格の選手ではない。逃げ集団に参加して逃げ切り優勝を決められる可能性は非常に低い。通常、逃げ集団に参加する選手はメディアへの露出やスプリントポイント、山岳ポイント獲得が主な目標となる。
メイン集団による逃げ集団の捕捉
通常、ゴール前数十キロ地点でメイン集団はペースを上げ、逃げ集団を捕まえに行く。ただし長丁場のステージレースで逃げ集団に参加している選手たちの総合順位が低い場合(逃げ切り勝ちとなっても総合優勝争いに無関係な場合)、そのまま逃げ集団が放置されて逃げ切りが成立することもある。
逃げ集団がメイン集団に捕捉された後、メイン集団内から第二、第三のアタックがかかることもあるので、メイン集団がどの地点で逃げ集団を捕捉するのかも各チームの駆け引きの対象となる。
山岳部では集団による空力のアドバンテージが薄れるため(ある程度の上りでは一流クライマーでも時速30キロ以下でしか走れないし、下りでは速度を上げすぎても危険な為、小集団と大集団の速度差が小さい)、厳しい山岳が続くステージでは総合優勝狙いの有力選手が乾坤一擲の大逃げに出ることもある。この場合は実力による逃げ切り勝ちが発生する可能性も少なくない。
ゴール前の位置取り合戦
平坦地でのゴールの場合、スプリンターを抱えるチームはゴール直前での展開を有利にする為に集団の先頭付近で車列(トレイン)を形成する。逃げ切り勝ち(逃げ集団の逃げ切り・山岳ゴールでのクライマーの単騎逃げ)の場合は位置取り合戦は発生しない。
ゴールスプリント
ゴール前数キロ地点から集団は全力での巡航に入り、ゴール前1キロを切る辺りから発射台役のアシスト選手による全力走行(通常数百メートルしか保たない無酸素運動)が始まる。エース選手はゴール前数百メートルで飛び出し、お互いに体をぶつけ合いながらゴールを目指す。この時の速度は時速70キロから80キロほど。ロードレースの中でも最も危険な瞬間でもあり、ゴールイン直後の選手たちは通常の精神状態ではないと言われる(チームのスタッフが突き飛ばされたりすることもある)。
逃げ切り
逃げ集団の逃げが決まる場合はゴール前数キロ地点から逃げ集団内での駆け引きが始まり、多くの場合はある選手が飛び出した瞬間に他の選手が牽制しあってお見合い状態になって勝負が付く。山岳ゴールの場合は次々に先頭集団から選手が脱落していって、最後に残った選手がそのまま(結果的に逃げ切りの形で)ゴールに入る。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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